一般的に退職間近な年齢となる60代前後になると、再就職が難しいとされている。
しかし、某県を代表する商社で、かつ複数の分野で日本のトップを飾るX社を経営するY社長が求めるのは「60歳前後、できればこれまで転職経験のない人材」だ。
シニア世代は敬遠されがちだが、このY社長は非常に優れた経営者。60代前後を「まだまだ気力にあふれ体力もあり精力的に働ける年代。やる気もある。さらに、何かの分野にじっくり取り組んできた方はプロフェッショナル。あらゆる意味で、優秀な人材が多い」と考えているのだ。
2022年はヘッドハンティングにより2名のシニア世代がX社に転職。どちらも大手企業の海外法人や海外支社で長年に渡り重要なポジションを務めた経験を持つ。海外進出を計画している同社にとって、これ以上はない理想的な人材だ。そして2人とも、「これまでの経験を生かしつつ、まだまだ刺激的な現場で働きたい」という情熱を持っていた。
シニア世代に活路を見出したY社長だからこそ、最高の人材を捕まえられたと言えよう。